議事録AIツール比較2026|Zoom録画から自動議事録を作る設定手順

会議が終わるたびに「誰が何を決めたか」をメモに起こし、それを清書して、参加者に送信する。この作業に毎回30〜60分かけていませんか?

月に10回の会議があれば、それだけで月5〜10時間が議事録作業に消えていることになります。社長・マネージャー・バックオフィス担当者——誰がやっても、「会議の内容をもう一度文章にする」作業は高付加価値とは言えません

この記事では、議事録作成をAIで全自動化するための主要ツール3選を比較し、Zoomを使った具体的な設定手順をStep形式で解説します。導入コストはゼロ円から始められます。

議事録AIツール3選比較(Notta・Fireflies・Google Meet内蔵)

2026年現在、実務で使える議事録AIは大きく3系統に分類されます。それぞれの特徴を一覧で確認したうえで、自社に合うものを選んでください。

ツール選定の前に確認すること:普段使っている会議ツール(Zoom・Google Meet・Teams)、社内の人数規模、外部との商談での使用可否ポリシー、の3点を先に整理しておくと選定がスムーズです。

比較表

比較項目 Notta Fireflies.ai Google Meet 内蔵(Gemini)
対応会議ツール Zoom・Meet・Teams・録音ファイルアップロード Zoom・Meet・Teams・Webex・電話 Google Meet のみ
無料プランの制限 月120分まで 月800分(文字起こしのみ) Workspace Business Standard 以上で利用可
有料プランの料金目安 月約1,000〜2,000円〜 月約1,500〜3,000円〜 Workspace 料金に含まれる(月約1,800円〜/人)
日本語精度 ◎(日本語特化・精度高) ○(英語が最も得意・日本語は普通) ○(Google品質・年々向上中)
アクションアイテム抽出 あり(AIサマリー) あり(自動タスク抽出・担当者紐付け) あり(Geminiサマリーに含まれる)
外部ツール連携 Zapier経由・Slack・Notion Slack・Notion・HubSpot等70以上 Google Docs・Google Drive 自動保存
おすすめ対象 日本語会議が多い中小企業 英語会議が多い・CRM連携したい企業 すでにGoogle Workspace を使っている企業

Notta:日本語会議に最も実用的

2021年創業の日本発のサービスで、日本語の文字起こし精度は3ツールの中でトップクラスです。Zoomの録画ファイルをアップロードするだけで、話者別の文字起こし+AIサマリー+アクションアイテムが自動生成されます。UIが日本語対応で、PCに不慣れなメンバーでも使いやすい点が高評価です。

特に「音声ファイルを後からアップロードして議事録化したい」というニーズには最もフィットします。スマホのボイスメモで録音した音声も処理可能です。

Fireflies.ai:連携の幅が最も広い

Zoom・Google Meet・Teamsへ「ボット(Notetaker)」として自動参加させることで、会議中にリアルタイム文字起こしを行います。英語精度が非常に高く、グローバル展開を見据えている企業や英語会議が多い職場に向いています。HubSpot・Salesforce・Linear・Notionなど70以上のツールとネイティブ連携しており、「議事録→CRM登録→タスク起票」まで全自動化できる点が最大の強みです。

Google Meet 内蔵(Gemini):追加コストゼロで始められる

すでにGoogle Workspace を利用している企業であれば、追加費用なしで使えるのが最大のメリットです。Google Meet の会議終了後、Gemini がサマリーと次のアクションを自動生成してホストにメール通知します。Google DriveにDocとして自動保存されるため、チームへの共有も容易です。

ただし、Google Meet 以外の会議ツールには対応していないため、Zoom や Teams を主に使っている場合は他のツールを検討してください。

Zoomを使った議事録全自動化の手順(Step 1〜4)

ここでは最も普及率の高い Zoom + Notta を使った構成で、初期設定から議事録送信までの手順を解説します。Zoomアカウント(無料プランでも可)とNottaアカウントがあれば今日から始められます。

Step 1:Zoomのクラウド録画を有効化する

Zoomのウェブポータル(zoom.us)にログインし、「設定」→「録画」→「クラウド録画」をオンにします。「音声トランスクリプト」もオンにしておくと、ZoomネイティブのVTTファイルもNottaと組み合わせて活用できます。

有料プラン(Pro以上)ではクラウド録画が標準で使えます。無料プランの場合はローカル録画(MP4)を使い、手動でNottaにアップロードする手順になります。

Step 2:Notta にZoomを接続する

Nottaにログインし、「インテグレーション」から「Zoom」を選択して認証を行います。接続後は「Zoom会議が終了したら自動でインポートする」設定をオンにすることで、以降はZoom会議が終了するたびに録画が自動的にNottaに取り込まれます。

手動アップロードの場合は、Notta の「+新規作成」→「ファイルをインポート」からMP4ファイルをドラッグ&ドロップするだけです。処理時間は会議60分あたり5〜8分が目安です。

Step 3:AIサマリーのテンプレートを設定する

Nottaの「AIサマリー」機能では、出力フォーマットをカスタマイズできます。自社の議事録フォーマットに合わせて以下の項目を設定しておきましょう。

このテンプレートを一度設定すれば、以降の全会議で同じフォーマットの議事録ドラフトが自動生成されます。

Step 4:確認・修正・送信のルーティンを作る

AIが生成した議事録ドラフトを「5分間だけ確認する」ルールを作りましょう。チェックポイントは3つです。

確認後はNottaから直接「メールで共有」または「Slackに送信」を選択するだけで完了です。会議参加者への一斉送信も1クリックで行えます。

時間効果の試算:1回の会議あたりの議事録作業が60分→5分に短縮。月10回の会議なら月約9時間削減、月20回なら約18時間削減です。年換算では100〜200時間以上の業務が消えます。

議事録AIを使う際の3つの注意点

注意点1:機密情報・個人情報の取り扱い

議事録AIは会議音声をクラウドサーバーに送信して処理します。そのため、以下の会議での使用には慎重な判断が必要です。

Notta・FirefliesともにSOC2認定やGDPR準拠のセキュリティポリシーを持っていますが、利用前に社内の情報セキュリティポリシーや取引先との契約内容を確認してください。機密度の高い会議では録音自体を行わず、AIサマリーは通常会議のみに限定するルール設計がおすすめです。

注意点2:精度確認を省略しない

AIの文字起こし精度は飛躍的に向上していますが、100%ではありません。特に以下の状況では誤認識が増えます。

「AIが書いたから正確なはず」と無確認で送信するのは危険です。必ず担当者が最終確認するステップを残してください。議事録送信前の確認を「5分以内で完了するチェックリスト」として定型化しておくと、ルーティンとして定着しやすくなります。

注意点3:承認フローを設計する

特に意思決定を伴う重要会議では、議事録の「確認・承認者」を明確にしておく必要があります。AIが自動生成した議事録に誰も責任を持たない状態になると、「あの会議で決まった」「いや決まっていない」という後日の混乱が起きやすくなります。

シンプルな解決策は、議事録ドラフト送信時に「内容に相違があれば48時間以内にご連絡ください」という一文を入れておくことです。これだけで、暗黙の承認フローが機能します。会議の重要度に応じて承認者・承認期限を設定するルールを社内で整備しておくとさらに効果的です。